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庶民が庶民の命を奪うテロの虚しさ ホテル・ムンバイ

 

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2018年 オーストラリア・インド・アメリ

あらすじ

 実話ベースの話。
 高級ホテルのホテル・ムンバイの従業員として働くアルジュンにとって、その日はいつもと変わらぬ1日だった。まさか、人生最悪の日になろうとはつゆほども知らなかった。アルジュンが上客をレストランでもてなしているとき、街ではボートでやってきたテロリストによって駅を皮切りに無差別殺戮が始まっていた。彼らの最終ターゲットはホテル・ムンバイだった。

 ロビーで殺戮が始まった。レストランにいたアルジュンは機転をきかせ、照明を落とすと客達を床に伏せさせた。レストランを通り過ぎたテロリスト達はスイートルームのある上層階に向かうと、次々と部屋から誘き出した宿泊客を銃殺していった。

 アルジュンは料理長の指示でホテルの中にある会員制のラウンジに客達を誘導した。そこは、会員制であるが故に分かりにくい場所にあり、格好の隠れ場所だった。しかし、待てど暮らせど救出にやってくる気配がなかった。実はムンバイには特殊部隊が配置されておらず、遠方から向かっていたのだ。

 不安に駆られた客の1人が、マスコミに電話をかけ自分たちの居場所をリークしてしまった。そのせいで皆の隠れている場所がテロリスト達にも知れてしまった。もはやそこは安全ではなかった。アルジュン達は客達を誘導して非常階段から決死の脱出を試みることにした。ラウンジのドアがテロリスト達に破られようとしている。果たして皆無事に脱出できるのだろうか。

 

 

感想・コメント  

 ポスターなどのアートワークから、アルジュンが主役のような印象を受けるが、実際にはこの事件に巻き込まれた人々の群像劇で、大逆転の秘策が繰り出されるわけでもなく、ただひたすら混乱と恐怖に耐える姿が描かれる非情な展開だ。テイストとしては、ディスカバリーチャンネルなどのドキュメンタリー再現ドラマに近い。

 テロリストに仕立て上げられた若者達は、最終的には全員殺害されるが、彼らに電話で指示していた首謀者は今もなお不明とのこと。他人の心、特に若者の正義感を弄ぶようなことは、断じて許し難いことだ。

 なお、ホテル・ムンバイはこの事件の後、修理が行われ、程なくして営業を再開したとのことで、その祝典シーンでこの作品は終わる。テロリストに屈しないというメッセージなのだろうが、お互いが一方的な被害者面をしているうちは、テロという問題に終わりはないだろう。
 もう少しテロリスト側の事情も深掘りするという方向性もあったと思うが、わかり易さを重視したのか片面的な内容にとどまっている。にもかかわらず、脚色は薄味でドラマティックでもないので、なんとなく中途半端で印象に残らない作品となっており、残念だ。
 最後までお付き合いいただきありがとうございました。 

 AmazonPrime、dTVで鑑賞することができます!(本作品の配信情報は2021年7月28日時点のものです。配信が終了している、または見放題が終了している可能性がございますので、現在の配信状況についてはホームページもしくはアプリをご確認ください。)

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