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結婚という陰謀 エレナの惑い

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2011年 ロシア

 

あらすじ

 (ラストバレありです。)
 朝、高級マンションで起床する熟年女性のエレナ。別室で眠る夫のウラジミルを起こすと、いつもどおり朝食の準備をする。10年前、ウラジミルが入院していたときにエレナが看護を担当していた、それが馴れ初めだった。それぞれ既に大きくなった子供がいた。

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 エレナは息子のセルゲイを援助をしてやってほしいとウラジミルに頼むが、息子に甘すぎると拒絶される。確かにセルゲイは妻や子供を養わなければならないのに働こうとしない。それでもエレナは息子が可愛いし、孫にも立派に育って欲しかったので、資産家のウラジミルから援助を受けられなくとも、自分の年金を与えていた。

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 セルゲイからねだられて、再びエレナはウラジミルに孫の大学進学費の援助を懇願する。しかし彼女の家族の面倒を見る義理はないとにべもなく断られてしまう。

 ある日ウラジミルが心臓発作をおこす。エレナは病床のウラジミルに、財産の殆どを自分の一人娘のカテリナに相続させるつもりだと告げられる。その一言がエレナの琴線に触れた。エレナはウラジミルの薬に心臓病者には禁忌のバイアグラを混ぜて服用させ、殺害する。さらに書きかけの遺言書の下書きを燃やしてしまう。

 遺言書がないため、法定相続によって財産の半分を相続したエレナは、ウラジミルと暮らしていた高級マンションに息子のセルゲイ達を呼び寄せるのだった。

 

感想・コメント

 結婚とは怖いものだ。ほぼもれなく結婚相手の血族や親族もついてくるからだ。さらに熟年同士の結婚は、若い頃のそれとは違ってお互いの社会的地位がほぼ確定しているから、より打算的になりがちだ。特に経済的格差がある場合、持っている側は自分が一方的に奪われる立場にあることに注意し、覚悟しなければならない。そんな教訓を得ることができる作品だ。

 冒頭シーンは、ただ静寂に包まれるマンションの風景を撮影しているだけなのに、とても雰囲気がある。加えて、あえてドアの音や足音といった生活音を目立たせる音声バランスも、どこか冷めた夫婦生活を感じさせ秀悦だ。

 これから結婚しようとする若者は観ない方がいいと思うが、再婚を考えている中年以上の方々は是非観ることをお勧めする。ひょっとしたら結婚熱が急激に冷めるかも知れない。

 NHKインターナショナルフィルムメーカーアワードがスポンサーをしている。なんだろうと思って調べてみたら、有能な映像作家の発掘と支援を行っている賞とのこと。こういった芸術支援活動は大いに賛成(作品に口出しをしないことが条件)だが、その前に受信料金を下げるべきではないか。

 最後までお付き合いいただきありがとうございました。